〜栽培を始める前に(必要な道具・知識)−必要な道具〜
必要な道具とその選び方を見てみましょう。
プランターで栽培する人は、長い時間日のあたる、風通しのよい場所に、プランター置き場を作りましょう。
▼最初にそろえるもの(<>は種まき時)
1. スコップ
2. プランター・<発芽トレー・苗ポット>
3. 鉢底ネット
4. 鉢底石
5. 野菜栽培用の土・<発芽用の土>
6. 肥料
7. 水やりジョーロ・<きりふき>
8. 暑さよけのレンガ
9. 虫よけ・保温カバー(プランターカバー)
10. はさみ・ピンセット
▼あとから必要になるもの
11. 支柱・ビニールひも
12. キュウリネット(キュウリ栽培に必要)
13. 日よけカバー
14. 水差し(乾燥が気になる野菜栽培に必要)
15. 鳥よけカバー(稲や実のものに必要)
1. スコップ
ポイント1
土を入れたり掘ったりする大きなものと、苗の植え込みに役立つ小さなものがあると便利です。
2. プランター・発芽トレー・苗ポット
ポイント1
いつでも動かしやすいように、両手で持てる軽いものを選びましょう。
根が張りやすいように、深さのあるものを選びましょう。
ここで使っているプランターは、縦45cm×横22cm×高さ23cmで、容量9.5リットルです。
ポイント2
種から栽培するときは、発芽トレーや苗ポットを使うものもあります。
発芽トレーで発芽させたものを苗ポットに植えかえて、丈夫な苗に育ててから、プランターに植え込みます。
3. 鉢底ネット(はちぞこねっと)
ポイント1
プランターの底に網をしきます。
虫が入るのを防ぎます。
プランターとセットになっているものもありますが、なければ別に準備しましょう。
4. 鉢底石(はちぞこいし)
ポイント1
土の水はけがよくなり、プランターに空気が入りやすくなります。
底にたまった水に根っこがつかったままだと、「根ぐされ」して、水を吸い上げなくなります。
これを防ぎます。
5. 野菜栽培用の土・発芽用の土(やさいさいばいようのつち・はつがようのつち)
ポイント1
野菜栽培用の土を用意します。
はじめから、必要な土や肥料が混ぜてあるのでこのまま植え込みをすることができます。
どんな土や肥料が入っているのかも書いてあります。
ポイント2
袋のうらに、栽培のコツが書いてありますので、参考にしてみましょう。
庭や畑に植えるときは、土を柔らかくほぐし、足りない栄養素を足します。
ポイント3
野菜の種類に合わせて肥料を変えてあり、専用の土として売られているものもあります。
ポイント4
自分でいろんな土を混ぜ込んで、栄養たっぷりの土にすることもできます。
@鹿沼土(かぬまつち)
A黒土(くど)
B腐葉土(ふようど)
ポイント5
稲を栽培するときは、水田のように粘土質の土を使います。
ポイント6
発芽用の土は、芽が出やすいようにやわらかく、水をよく含みます。
軽くて、土が細かいです。
6. 肥料
ポイント1
元肥(もとごえ)は、最初の土作りのときに混ぜておく肥料のことです。
「チッソ:リン酸:カリ」が主な成分で、いろんな割合のものが売られています。
中には、カルシウムやカリウム、鉄分などの微量要素(びりょうようそ)といわれる成分が含まれたものもあります。
ポイント2
油かすなどの自然のものを使って元肥にすることもできます。
ポイント3
栽培のとちゅうで必要になる肥料を「追肥(ついひ)」といいます。
たいていの肥料は、元肥と追肥の両方に使えるようになっています。
固形の肥料はきき目がゆっくりなので、1カ月に1〜2回、成長の早い野菜は収穫までに1回くらいやれば十分なものもあります。
ポイント4
追肥には、固形の肥料以外に、「液肥(えきひ)」を使うこともできます。
液体になっていて、水でうすめて水やりのかわりにたっぷり与えます。
水と一緒なので、やったときだけ吸収して終わりです。
1週間から10日に1度の割合で与えます。
7. 水やりジョーロ・きりふき
ポイント1
種まき後の水やりは、種や小さな双葉が流れていかないように、きりふきを使います。
ポイント2
苗が育ってきたら、ジョーロに変えます。
土がくぼむほど強いいきおいで水やりしないようにしましょう。
8. 暑さよけのレンガ
ポイント1
暑さ対策として、レンガなどの上にプランターをおきましょう。
コンクリートの熱い温度が伝わらず、土の中に空気が流れます。
9. 虫よけ・保温カバー
ポイント1
夏は青虫やあぶら虫などの害虫がつきやすいです。
新しく出てきたやわらかい芽や葉から食べられてしまうので、これを防ぐために、カバーを使います。
ポイント2
チョウやガが葉にたまごを産みつけるのを防ぐようにカバーを使います。
葉を食べるのは、たまごからかえった幼虫だからです。
チョウなどが通ることのできない細かいメッシュタイプのものは、春・夏の気温の高い時に便利です。
ポイント3
まわりがビニールで、上がネットになっているものは、保温する効果もあります。
秋から冬にかけての栽培に便利です。
ポイント4
アブラムシは光がにがてなので、太陽が反射してキラキラするようなものを置くと効果の出るときがあります。
このようなカバーは、水やりの時に土がはねて葉につくのも防ぎます。
10. はさみ・ピンセット
ポイント1
葉や茎を切るために、園芸用のはさみが必要です。
細かな部分を切れる先の細いものと、太い枝が切れる大きなものがあると便利です。
ポイント2
ピンセットは、細かな芽を摘み取ったり、虫たいじにかかせません。
11. 支柱・ビニールひも
ポイント1
支柱は、エダマメのようにつるの伸びる野菜や、トマトのように背が高く大きくなる野菜を支えるのに使います。
ポイント2
野菜の成長に合わせて、長さを調節できるものが便利です。
ポイント3
ビニールひもは、茎と支柱を結んだり、いろいろな部分を留めるのに使います。
はじめから長さが決まっているものと、必要な長さに切りながら使うものがあります。
12. キュウリネット
ポイント1
キュウリなどのつるが長くのびる野菜には、ネットを使います。
広げたネットに、つるをからませて支えます。
13. 日よけカバー
ポイント1
1日中、日のあたる場所やコンクリートのベランダなどは、真夏の日差しが強い時期には、温度が高くなったまま下がらないことがあります。
栽培には昼と夜の気温の差が必要です。
プランターの下に風が通るような空間を作ったり、昼の日差しを半分くらいさえぎる日よけカバーを使いましょう。
14. 水差し
ポイント1
夏は気温が高く、朝と夕方に水やりをしてもすぐに乾いてしまいます。
水が足りないと十分に育たないので、ナスやキュウリなどの水をたくさん必要とする野菜には、簡単な自動水差しを使ってみましょう。
15. 鳥よけカバー
ポイント1
冬は小さな虫はつきませんが、食べ物が少なくおなかをすかせた鳥がいつもは食べないような葉さえもねらってやってきます。
鳥が入れない大きさのネットなどを張りましょう。
稲穂ができる時期も同じです。すずめなどの小さな鳥は、少しのすきまがあれば、入り込んできますので気をつけましょう